ゲームセンターでのアルバイト経験をきっかけに、プライズ開発に興味を持ちセガ フェイブに入社。 現在は、チームリーダーとして「呪術廻戦」など男性フィギュアの企画・開発を担当。 若手ながら製品の品質向上に貢献し、社長賞奨励賞を受賞するなど、妥協のない開発姿勢で現場を牽引している。



作品愛が強い人ほど、この仕事は強い。
入社のきっかけになったのは、大学時代のゲームセンターでのアルバイト。お客様が景品を獲得したときの笑顔が印象的で、「自分もこんな風に、誰かの感動体験を生み出せるモノをつくりたい」と思うようになりました。 なかでもセガ フェイブのプライズ(景品)事業では、企画から製造まで一貫して関われるのが魅力です。私自身も現在は、フィギュアの企画提案から、IP権利元との交渉、原型師・彩色師へのディレクション、さらには量産工場への製造指示や監修まで、幅広い業務を担当しています。 とくに面白いのは、担当者の熱意や知識が商品のクオリティに直結するところ。たとえば、髪の毛の流れや筋肉の誇張、あえて人体のバランスを崩して生まれる"かっこよさ"。そうした表現を磨くためには、作品の世界観やファン心理、トレンドまで理解していなければなりません。 単に版権元の監修を通すだけではなく、作品を深く愛し、細部にまでこだわり抜く。つくり手としての熱量が、ユーザーの心に届くモノづくりにつながると考えています。

悔しい日に思い出すのは、 嬉しかったユーザーの声。
大きなチャンスが舞い込んだのは、入社3年目のこと。セガ フェイブがプライズの製造を委託している海外の工場の移転プロジェクトに抜擢されたのです。 それまでセガ フェイブでは、商社を介して製造を行っており、自分たちが直接工場とやり取りをすることはありませんでした。ところが中国からベトナムに工場が移転するにあたり、商社が担っていた工場との調整や品質管理を、すべて自社に移管することに。前例のないプロジェクトの舵取りを、若手の私に任されることになったのです。 品質管理のノウハウもないなか、量産の過程で製品に顔のパーツのプリントずれや形状の不備といった問題が次々と発生。社内には十分な検品体制が整っておらず、初回の製品は納得のいくクオリティに仕上がらないまま市場に出てしまい、SNSでは多くのユーザーから厳しい声をいただきました。 悔しさと責任感でいっぱいになりながらも、心の支えになったのは、過去に届いた「このシリーズを楽しみにしています」といったユーザーの声です。プライズを心待ちにしてくださる方々の期待に、なんとか応えたい。その一心で、品質管理課や上司に何度も直談判を重ね、生産体制の見直しに取り組みました。

フィギュアも自分も、 ずっと進化しつづけたい。
試行錯誤の結果、品質管理の仕組みは大きく進化しました。品質管理課は新体制で再スタートし、さらに企画から完成までクオリティを見届ける新たな部署も発足しました。体制が整ったことで目に見えて品質が向上し、ゲームセンターからの受注数も増加。こうした成果が認められ、社内では社長賞の奨励賞をいただくことができました。 でも、何より嬉しかったのは、自分の手がけた製品を喜んでくださるユーザーの笑顔を再び見られたこと。もがいた時間は決して無駄ではなかったと、心から思えた瞬間でした。 もちろん、プライズの品質に関してやりたいことはまだまだあります。今のやり方や品質を"完璧"と捉えてしまえば、そこで成長は止まってしまう。常に"もっとよくできないか?"と問い続ける姿勢が大切だと思っています。 つくり手が前のめりに考え、手を動かし、磨きつづける限り、フィギュアのクオリティはどこまでも進化していけると思います。

自宅には、高さ180cmのフィギュアケースがあり、50体以上のフィギュアを飾っています。 時代のトレンドによって、ユーザーに好まれる顔の造形は少しずつ変化していくもの。 コレクションを増やしながら、日々の開発に活かせる情報も収集しています。

SCHEDULEある1日のスケジュール
- 10:00
- 出社、メールチェック
- 10:30
- 商品サンプル・原型・彩色品の確認、調整指示
- 11:30
- IP権利元と監修品の打ち合わせ
- 12:30
- 昼休憩
- 13:30
- 開発部 定例会議
- 14:00
- フィギュア部門 タスク会議
- 16:00
- 製品の安全性や試験内容の確認会議
- 16:30
- 企画書作成
- 18:00
- 事務作業
- 19:00
- 退勤

職種紹介
キャラクター コンテンツ開発












